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【0日目】ヴィパッサナー瞑想センターでの日々①

瞑想修行の内容を記すということに意味があるのか、数日間考えてみましたが、おそらくあまり無いように思います(笑)
瞑想で体験することは個人的なもので、人それぞれに違う体験をするものだと思うからです。
言葉で説明することがあまりに難しいので、瞑想中に何を体験したのかは、書けないと思います。しかも個人的なことばかり書くつもりでいます…。
それでも、ひとりでも多くの方が興味を持ち、この素晴らしい修行を経験されることを願って、大まかな記録を残すことにします。

 

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リラヨガに通い始めて「ヴィパッサナー瞑想」を知りました。興味を持って本を読んでみたりしたものの、京都と千葉にある瞑想センターに行くと10日間滞在しなければならないと知り、子どもを置いて行くことはできない、と諦めていました。絶対無理、そう思っていました。

 

ところが、昨年ちょっとしたストレスをためこんでしまっていた時期に、いつも相談に乗ってくださる師匠から「早くヴィパッサナーに行けるといいんだけどね」と言われたのをきっかけに気になり始め、私の中でヴィパッサナー行きが現実味を帯びてきました。
日程を調べると、12/23~1/3のコースだったら、家族への負担を最低限にできそうでした。
でも、クリスマス、年末年始に幼児を置いて瞑想修行に行きたいと…家族に相談する勇気がなかなか出ませんでした。
おずおずと夫に相談してみたら、あっさり「いいんじゃない」「いつか行かなきゃならないんなら、早いほうがいいんじゃない」とOKが出ました。いちばん負担がのしかかる義母も、快く子どもたちを預かってくれるとのこと。

 

信じられないような気持ちで、申し込みをしました。京都の方が、人気がある…などの噂は聞きましたが、少しでも近いほうが良いと思って、千葉にしました。
年末コースは人気があると聞いたので、申し込みが始まったその日の0時ちょうどに張り切ってオンラインで申し込みました。
ところが、過去の病歴に「鬱病」と書いたがために、瞑想センターから「現在の状況を教えてください」というメールが来ました。返信するのに半日時間を置いてしまったら、キャンセル待ちになってしまいました。
ちょっとがっかり。でも、まだ私には早かったのかも。そう思って諦めていました。
ところが、ヴィパッサナーの修行をしたという人が次から次に私の周りに現れるのです。「すごく良かった」皆が口々に言います。行きたかったなー。
職場近くのタイ料理屋さんでお会いした初対面の店員さんまで、ヴィパッサナー良かったっすよ!と…
その時私は、でももうコースの1週間前だし、キャンセル出たって連絡来ないから諦めるわ。と言っていました。

 

そして12/23、コース開始日の朝9時前。妖怪ウォッチの映画を観にいくつもりで準備しているところに「キャンセルが出ました」とセンターから電話…
「どうしよう」「無理だろう」「ですよね。でも…」「え、ちょっとでも行きたいなら行っとけば?」「いいの?」「とりあえず親に確認したら」「はい」
夫と短いやり取りをして、参加を決意。
各方面に連絡をし終えて、慌しく準備をして、部屋着や下着を詰め込んで出発。
夫と子ども達が新宿まで見送ってくれると言う。地元のお寿司屋さんでランチをして、小田急線に乗り込みました。
新宿駅の改札で「お正月には帰るから」と子どもたちに念を押すと「おしょうがつって?」と聞かれる。そこでハッとしました。
「ちょっと長い間」とか「10日間」とか伝えたけど、子どもたちはそれがどのくらいの長さなのかわかっていないのかも。
大丈夫かな。少し不安になりながら総武線に乗り込みました。

 

茂原駅に着くと、バスの時間まで余裕があったので、センターからのメールを読み返して持ち物チェック。
懐中電灯と目覚まし時計を忘れた…
起きられなかったらまずいよね!時計買わなきゃ!と思い、構内をうろうろしてみたら、100円ショップ発見。よかったー。
懐中電灯もある。電池も買って、一安心。
バス停には行列ができていました。みんなトランクや大きなリュックで来てる。私はポーターのトートバッグとショルダーバッグ、それに紙袋。あきらかに浮いている…
ギュウギュウ詰めのバスを降りるとき、大きいお札しかないことに気付く。500円か1000円じゃないとダメ、と運転手さんに怒られ、同乗していた初対面の方に500円を貸してもらう羽目に…でも瞑想センターではお財布使わないし、帰るまでに返せない。
運転手さんに全部500円玉で良いので、と懇願してお釣りをもらい、お返ししました…
今後ここに行く人は、500円玉を持って行きましょう…

 

センターに着いて、指示されたベッドに荷物を置く。50cmくらいの間隔をあけて、ベッドが並んでいました。
センターの概要や施設についての説明を受け、夕食(ひよこまめの美味しいベジカレー)をいただいて「聖なる沈黙」の開始。
ここから10日目の朝まで、一切の会話が禁止されます。
その日の夜から、瞑想ホールでの修行開始。寝る前に洗顔をしに行ったら、昼間とは比べ物にならないくらい寒くて凍えそうになりました。
5本指ソックスに裏起毛のタイツを重ね、さらに毛糸の靴下を履き、裏起毛スウェットパンツ、発熱インナー、ニット、裏起毛スウェットパーカー、さらにフリースジャケット。少しでも外を歩くときは手袋。これがコース中の基本スタイル。

 

修行1日目(センターに着いた日は0日目とカウントします)の早朝4時、大地も雑草も物干し竿についた夜露も凍っていて、洗顔したらまつげの先が一瞬凍りました。次の日から、早朝だけ裏起毛スウェットパンツを2枚重ねることにしました。着膨れてもこもこです。

 

つづく