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コンビニエンスなヨガと不便さというスパイス 加藤香耶

2020/07/08

月額1000円前後で、動画レッスン受け放題、あるいは無料の動画チャンネルなど、コンビニエンスなヨガが流行るのは良いことだと思います。入り口が広がるから。
同時に、私はコンビニエンスなヨガなど指導しているつもりはありません。一方通行のレッスンは、しないと決めています。

往復の時間も含めて、スタジオに来るというのはそこそこ気合がいる。
ご病気があったり、なんらかの事情でコロナ禍において外出の難しい方のためにはオンラインレッスンも継続したいけれども、スタジオに来るというのはヨガを習ううえで必要な気力であるとも思っています。

オンラインであっても、呼吸法やバンダを行っていない人のアサナというの見ればわかるもので、ただ手足を動かしてヨガのようなポーズを取っているだけではもったいないなあと思います。
それに、正しく実践しないと怪我のリスクもあるので、私たちインストラクターが看過してはいけない部分でもあります。
その意味で、私はおそらくとっても口うるさいインストラクターです。

思えば、私のヨガの先生もそうでした(うるさいと言うと語弊がありますが、目をそらさず育ててくれました)。
先生は、ポーズについてはもちろん、私の生活態度やこれまでの生き方についても言及し、改めなさいと叱咤激励をしてくれました。
ヨガは人生そのものであると、教わりました。

やみくもに手足を振り回してヨガをやったような気分になれば良いのなら、インストラクターによるチェックのない動画レッスンが良いかもしれないなと、ふと思いました。サトヴィカでは、その用意はしていません。

私は2011年~2012年、子どもたちが寝静まったあとに夜な夜なDVDを観ながらポーズの練習をしていました。精神安定剤を飲んで、暗い中でヨガの練習をしてから眠るのが習慣でした。
一方通行のレッスンでは疑問が多く、スタジオに通うようになりました。
ヨガはファッションでも単なる体操でもなく、正しく実践すれば人生を変えるツールにもなり得ると、私は知っています。

コンビニエンスなヨガは、入り口をしては優れている。それだけで十分に存在意義があります。
だけど私は、ある種の不便さこそが本気に取り組める要因になり得るし、人生を変えるには本気が必要不可欠とも思うのです。

気持ちのこもり方は、メールやLINEよりも手紙やはがき、ではありませんか。
切手やはがきを買って、文章を書いて、ポストに投函しに行く。席を立たずに送れるメールやLINEも便利で素晴らしいけれども、簡単に済ませることで誤解が生じたり送った内容をよく読まれなかったりしませんか。

じっくり味わうためには、少しの不便さがスパイスになる。
オンラインに慣れて、外出もやめて人とも直接のかかわりを持たない。それは楽かもしれない。
だけどそんなこと、長く続けたら人の心の中の、何かが壊れていくのは目に見えている。

だから私は、不便さをふまえた上で、スタジオレッスンありきのオンラインレッスンだと思っています。
スタジオでお会いしている方であれば、オンラインでも日頃の取り組みを踏まえて指導ができます。
オンラインでしかお会いできない方には、適切な指導ができない場合もあると自覚しています。

スタジオのクラスをzoomでそのまま配信するというのは大手スタジオが行っていますが、その場合はzoom受講者へのフォローや指導はないものと思われます。
オンラインとスタジオのクラスをバランスよく受講できるスタジオ、実はそれほど多くないのかもしれません。

千年にある照明設計事務所「ダイユー」さんに、オンラインレッスン用の照明をセッティングしていただきました。
個人のお宅の照明なども見てくれるそうですよ。

サトヴィカから徒歩数十秒の新城パーキングセンター、プライベート・クラス受講時と、雨の日に限り1時間分の駐車券をサービスできるようになります。
加盟店契約をしに行ったら、パーキングセンターができるまでのいきさつを伺うことになり、この辺りの商店の方たちがいかに新城の活性を願っているかを知ることになりました。

私たちは人とのつながりの中で生きている。
あらためてそう感じる日々です。

加藤香耶